コースは十分圧雪されていますから、エネルギーの消耗は一番少なくて済みます。
ちょっとペースが落ちても、前の人は待っていてくれます。
ただ、何らかのアクシデント、極端な例では滑落や、深みに落ちたときは誰にも気づいてもらえないというリスクはあります。
また、前の一人が遅れた場合、その人に付き合う必要があります。先頭グループと大きく離れた場合は、遅れた人の体調を気遣い、また荷物を持ってあげるなど、必要に応じて適切な対処策を取る必要があります。
ネイチャースキーの場合は、自転車のツーリングで先頭が入れ替わるのと同じように、先頭を行く人が順番に入れ替わることによって、先頭、中間、しんがりのすべての状態を楽しむことができます。
もっとも、コースによっては、先頭としんがりは誰でもと良いと言うわけにも行きませんが、比較的安全なコースの場合は、自由に入れ替えができます。
その前提は、参加者全員が同じ立場にあるからです。
職場においては
職場においては、みな同じ立場ということはあり得ません。ですから、通常並ぶ順番もほぼ固定されます。
長い時間のスパンで見れば、確かに入れ替わってはいます。
新入社員のときは、列の中間位置に配して守られ、管理職になるに従い、先頭を走ったり、最後で責任を持つなどの変化はあります。
しかし、あまりに時間スパンが長いので、昇格、移動したときなどの一時期は別として、その動きを感じられない日常が続きます。特にいろいろな面での消耗の激しい先頭を、長期間突き進んでいるときは大変です。
皆さんは、そのような場合、どうされていますか?
私は、先頭を行くというポジションでしか味わえない、楽しみ、面白さを見出すことに努力をしたいと思っています。
面白く、楽しくやっていると、面白いものに遭遇する機会も増えるというのが持論です。
ただ、時には後ろの人がきちんと付いてきてくれているかの確認は必要です。
でも、先頭が楽しそうに進んでいれば、続く人も「何か面白そうだ、楽しいことに出会えそうだ」とばかりに期待を膨らませ、付いて来てくれる可能性も高まります。
少なくともそう信じて進みたいと思っています。
人口の減少や多くの人間が職場を離れ、昼間の時間帯の繁華街が、休日と平日の区別がつかなくなるほど多くの人が行き交うようになる時節が、いよいよ眼の前に迫っています。
世の中の動きも、先を予測することがどんどん困難になります。
でも、絶えず面白く、楽しめることを追い求めていれば、そのようなものに遭遇できるはずと思い、そう願って一歩一歩を踏み出して行きたいものです。
(更新:2005.02.01)